人生の教科書?一度は読んでほしい「ニーチェの言葉」
私は「ニーチェの言葉」を読むまで、
ニーチェについてよく知りませんでした。
哲学者、難しい理論、紳士的、学がある、なんていうざっくりとしたイメージでした。
手にとってみて数ページ読むとすぐ違うということがわかりました。
実はニーチェの言葉は、難しい理論ではなく、
ニーチェが「人生」の本質とはなにか考えた内容を表現したものだったのです。
この本は以下の方には特にオススメです。
- 哲学書を読んだことがない人
- 人生の本質について、考えてみたい人
- 仕事ばかりになってしまっている人
ニーチェの言葉:内容紹介
「ニーチェの言葉」はいくつかのニーチェの本から名言を抜き出して
ひとつの本にまとまっています。
190の言葉からなるこの本ですが、実際にいくつか紹介しますので、
雰囲気を掴んでいただけると幸いです。
ここで挙げた抜粋が「ニーチェ」の言葉の全てではありません。
雰囲気を掴んでいただければ、と思います。
(※157の言葉には本を紹介するときの警句が書いてあります)
それではいくつか紹介します。
001 はじめの一歩は自分への尊敬から
001 はじめの一歩は自分への尊敬から
自分は大したことがない人間だなんて思ってはならない。
それは自分への行動や考え方をがんじからめに縛ってしまうようなことだからだ。
「ニーチェの言葉」を手にとってみて、読んだほうがいいと判断した言葉でもあります。
社会に出て仕事ばかりの生活になると、どうしても私はちっぽけな人間だ、
なんて考えを持ってしまう方もいらっしゃると思います。(私がそうでした)
しかし、学生の頃の私だと、どこかでまだ若さがある、という考えがあるので、
あまり響かなかったかもしれないな、とも思います。
読んだ方がいいと判断したのは、ページをめくっていくたびに、
自分なりに考えていたことがこの本には書いてあり、
「別の人の意見が知りたい」と思ったためです。
他にも、いくつか紹介します。
すべて結論というか本の主張部分を抜粋していますが、なぜそのように考えるか、ニーチェ自身が考えた経緯も記載されており、読み応えがあります。
130 そのままの相手を愛する
130 そのままの相手を愛する
愛するとは、自分とはまったく正反対に生きているものを、その状態のままに喜ぶことだ。
愛について、ここまで真っ直ぐに主張している本は私は読んだことがありませんでした。
私はこう考える、という主張をもっていて、考えさせられます。
119 テクニック以前の問題
119 テクニック以前の問題
説得力のある論理的な文章を書くためにいくら文章技術を学んだとしても、論理的な文章を書くことはできない。
自分の表現や文章を改善するためには、表現や文章の技術を取り込むのではなく、自分の頭の中を改善しなければならないからだ。
文章技術だけではなく、そう論理的思考法を身につけよ、という話かなと思います。
厳しい意見ですが、考えてみれば当たり前のことです。
論理的な思考ができないのに、論理的な文章を書くことは出来ません。
157 物事の完成まで待つ忍耐を持つ
157 物事の完成まで待つ忍耐を持つ
物事を完成させるには、才能や技量よりも、時間による熟成を信じながら絶えず歩んでいくという気質が決定的な役割をはたすのだ。
日本人に馴染みのある言葉で言うと、継続は力なり、ということです。
ニーチェ自身もこの考えに至っていたようですね。
169 考えは言葉の質と量できまる
169 考えは言葉の質と量できまる
わたしたちはいつも自分が持ち合わせている言葉で考えを表現しているのだ。…(略)…すぐれた人々との会話や読書、勉強によって言葉の質と量を増やすことは、自然と自分の考えや心を豊かにすることになるのだ。
読書することが自分の考えやこころを豊かにする、よく考えればそうなのですが、何も考えずに読書はいいものだと、世間で言われているから、などと考えてしまっていた自分に気づかされました。
178 理想や夢を捨てない
178 理想や夢を捨てない
誰でも高みを目指している。理想や夢を持っている。それが過去のことだったと、青春の頃だったと、なつかしむようになってはいけない。今でも自分を高くすることをあきらめてはならない。
勇気をもらえる言葉です。
他にもたくさん考えさせられるような言葉がありましたが、
ここまでにしておきます。
紹介が抜粋なので、なぜその考えにいたったか、根拠の部分が抜けています。
やはり実際に読んでいただくことをオススメします。
図書館にもありましたし、
中古だとかなり安く出回っているので
実際に手にとってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ひとつひとつの言葉が奥深く、注意して読まないと
主張の本質部分に気づけないままになってしまうのではないか、
と考えさせられた本でした。
これからを生きていく勇気をもらえる本だ、
という印象です。
哲学書は初めて読んだのですが、
想像していた理論がための難しい文章ではなく、
わかりやすい言葉でかかれていて、
すんなりと読み終えることが出来ました。
決して押し付けがましくなく、
自ら考えることの重要さを説いているのかな
というのが読み終えた感想です。
人生の教科書となるような本でした。
きっとあなたの人生のスパイスになるのではないでしょうか。